どうも、凩です。
元気です。

いよいよ緊急事態宣言が出され、臨時休業になるお店も増えてきました。
収入がないよ!という人も増えています。

幸い、私の知り合いにコロナウイルスに発症した人は今のところいませんが、
毎日のように感染者が増えており、亡くなった人も増え続けています。
本当に、早く収束してほしいものです。

今は我慢だ!
家で本を読もう!

さて、
橋爪大三郎氏の軍事社会学。東京工業大学の講義の内容を書籍化したものです。

古代から出現代までの戦争について、その様相と意味を紐解いていきます。

毒や細菌兵器、核兵器などの大量破壊兵器が実戦投入される世界大戦以前までは、
戦争とは日々鍛えている戦士たちによって国を守るために行われるものでした。

それが、大量破壊兵器の登場によって、その意味を変えてきています。
たとえ腕力(=武術等)としての軍事力が劣っている国家あるいは集団でも、
最強軍隊を、そして無関係の市民でさえも簡単に殲滅できる兵器が現れたことで、
容易に戦争行為をするのが難しくなってきました。

ひとたび戦争を始めると、
人類が絶滅する危険に晒されるからです。

それは、もはや誰の勝利でもありません。

核兵器が実戦で使われたのは過去に2回しかないですが、
それ以降、核兵器は存在することで敵国への脅威となり、
「平和を強制する圧力」としての忌まわしい兵器となっています。
核の傘ですね。

これからの「戦争」は、戦火を交えない一触即発の状態で維持されることでしょう。
いや、むしろそれ以上のことが起こらないと切に願います。

現代においてはもう一段階様相が進化しています。
それは、戦闘員が戦場に赴くことがなくなるという現象です。

ドローンによる攻撃。
もはや一方的な死者しか発生しません。

戦争がより「安全」になったといえばそうですが、
ドローンを操縦する人は軍人(=戦士)と言えるのか?
それは、かつての戦争の倫理からして許しがたいものではないか?

さらに、その機械はテロ組織に流通し、人間にはできない圧倒的な機動力と残虐性をもって
人々を危険に晒すことになりやしないか?

人類の今後の行き先について、考えさせられる一冊でした。

戦争の社会学 はじめての軍事・戦争入門 (光文社新書) [ 橋爪大三郎 ]

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